社労士は意味ない?資格の価値とメリットを現役社労士が解説!

社労士は意味ない資格ではない! Uncategorized

「社労士受けることを周りに話したら『意味ないよ』って言われた…」
「試験勉強しているけど、この大変さに見合う価値は得られるのかな?」

働きながら取れる国家資格・社労士の試験に挑戦しようとしている人、挑戦している人が必ず通るお悩みを解消できる記事を書きました。

私は、会社員として勤務しながら、2021年度の社労士試験に2回目の挑戦で合格しました。

社労士試験の合格証書

結論から言うと、社労士という資格を意味あるものにするかどうかは、あなた次第です。
社労士に限らずすべての資格に共通することですが、資格は使ってこそ価値を発揮します

このブログでは、
・社労士はなぜ「意味ない」と思われているのか?
・「意味ない」なんて言わせない!社労士の魅力
・資格を取って終わりにしないための心構え
をお伝えします。

このブログを読むと、社労士という資格がいかに素晴らしい資格で、挑戦する価値があるかが分かります。今日、明日からまた、高い志を持って勉強できるようになります。

社労士はなぜ、意味ないと言われるのか?

「社労士に挑戦すること、していることを家族や同僚に話したらネガティブな反応をされた。それどころか、『意味ない』とまで言われた」

挑戦する私の足を引っ張らないで!と思いますが、周りの人は、親切心で言っているのかもしれません。
なぜ、周囲は社労士資格を「意味ない」と言うのでしょうか?

・そもそも社労士のことをよく知らない
・社労士の合格率が低い
・合格しても稼げるイメージがない

順番に見ていきましょう!

そもそも社労士が知られていない

社労士試験に挑戦中、あるいは挑戦を考えているあなたは、いつ、どこで、社労士という資格を知りましたか?

YouTube番組?テレビ番組?映画?小説?
こういった人は少数派でしょう。

友人や同僚に社労士がいて話を聞いたことがある。自己研鑽をしようと思って資格を調べていたら見つけた。

こういう人が多いのではないでしょうか?

元新聞記者の私も、転職後に人事部に配属されてから社労士の存在を知りました。

要因の一つに、資格の「身近さ」があります。
会社の経営資源である「ヒト・モノ・カネ」のうち、「ヒト」に関する法律を網羅した国家資格が社労士です。

これらの法律は、会社で働く人に関する重要な手続きについてたくさんのルールを定めています。しかし、会社や顧問社労士がやってくれることばかりで、一人の労働者として手を動かすことは少なく存在を意識することがありません。

同じ「士」がつく職業で、弁護士や、税金を扱う税理士などが、個人でも仕事を依頼することがあるのとは対照的です。
ごくごく一般的な生活をしている人と直接の接点が少ない職業のため、どうしても知名度は劣ってしまいます。

社労士の合格率が低い

社労士試験は年に1回行われ、不合格になれば次に受験できるのは翌年です。そして、合格率は毎年6~7%台と低く、数万人が受けても2000人程度しか合格しない厳しい試験です。

合格に必要な勉強時間は数百~1000時間とよく言われますが、かけた時間の長い順番から合格するわけではありません。その試験制度の特徴もあって、何年も何年もかけて合格する人がいるのも現実です。

社労士試験のことを知っている人であれば、この合格率の低さから積極的に勧めるのをためらってしまうでしょう。あなた自身もこの合格率の低さに心が折れかけているのではありませんか?

1年で1000時間勉強するとなれば、平日は2時間、休日は4時間半の勉強時間が必要です。あなた一人の人生であれば、何年後かに合格するかもわからない試験に挑戦することをだれも止めません。

将来の人生設計や、今大事な育児や介護など、やるべきことや考えるべきことが多ければ、使える時間は限られます。周囲の心配もそういったところから起きるのでしょう。

合格しても稼げるイメージがない

これは冒頭の知名度とも共通しますが、その厳しい試験を突破した後に、学校に通ったりテキストを買ったりして使ったお金や、かけた勉強時間分をどうお金に換えるのか。

要は、稼げる仕事なのか?について、周囲の人はなかなかイメージを持てていません。

先ほど挙げた弁護士をドラマや映画などで見ると、多くは華々しい生活を送っています。税理士もなんとなく「稼いでいる人たち」というのが社会での一般的な共通認識ではないでしょうか?

私も周囲に社労士がいなかったこともあり、社労士はいったいどうやって収入を得る職業なのかまったく想像できませんでした。あなたも同じではありませんか?

これについては、ここで答えを述べますが、人によります。社労士は大きく、開業か、勤務かに分かれます。開業は自らの事務所を開いている人で、勤務は社労士事務所や一般企業に勤めている人です。

私は一般企業に勤務していますが、一般企業であれば資格の有無で年収に大きな差は出ません。

いっぽうで開業している人であれば、努力次第で高収入も可能です。開業社労士の仕事は、一般企業の給与計算であったり、様々な事務手続きが主になります。
そこに、営業力や、社労士の本業+コンサルティングなどを掛け合わせて、その人にしかない付加価値を生み出します。

社会に需要さえあれば十分高収入は可能になります。

資格は使ってこそ!「意味ない」ものにはしない社労士の魅力とは?

社労士資格を取得したら、どんなメリットがあるのでしょうか?

まず、あなたが人事、労務分野において高い専門知識を持っていることが国から証明されます。自称詳しい人はいくらでもいますが、国からも「詳しい」と認められているのが社労士です。

この特長をフルに使うことを考えましょう。

社労士資格は主に以下の三つで生かせます。
・キャリアアップ、転職に有利になる
・独立、副業の可能性が広がる。
・人生の戦略を立てられる。

一つずつ紹介しますね!

キャリアアップ、転職に有利になる

社労士資格を持っていると、キャリアアップや転職が可能になります。

あなたが人事部署にいるのであれば、業務の幅を広げることができます。これまでの実務経験に、高い専門知識もプラスされて周囲からの信頼、期待は高まります。人事部署にいなければ異動の希望も通りやすくなるでしょう。

在職中の会社からさらに視野を広げて、転職の選択肢も広がります。人事未経験でも人事部署の募集にエントリーできます。また、コンサルティング会社の労務コンサルタントなど、社労士を応募必須条件にしている会社にも挑戦できます。

特にブラックな職場、低い待遇にあり、転職したくてもアピールするものがない、と悩んでいる人にとって社労士資格は強い武器になります。今よりも手厚い待遇の会社を視野に入れて転職活動をすることができます。

独立、副業の可能性が広がる。

資格取得後に会社を退職して独立し、自分の事務所を構えることも可能になります。

すべての社労士が登録する「全国社会保険労務士会連合会」発行の「社会保険労務士白書(2023年版)」によると、2022年現在、社労士は全国に約4万5000人おり、そのうち半数以上の約2万5000人が開業しています。

独立をすればこれまでの会社員生活とは違って、時間と場所の制約が少なくなります。育児、介護をしている人にとっては魅力的な選択肢です。

もちろん、独立したら誰でも成功するわけではありません。
社労士としての知識だけではなく営業力も必要になります。私の周囲でも持ち前の営業力を生かして大活躍をしている人もいますが、全員がそうなれるわけではありません。

「いきなり独立するのは怖い!」という人には、本業の会社に勤務しながら「副業開業」の道もあります。メインの収入を維持しながら開業社労士に挑戦をして、軌道に乗ったら独立をすればよいのです。

独立を前提に、社労士事務所に転職をして数年間実務の修業をするのもよくあるキャリアアップの一つです。

人生の戦略を立てられる

会社を辞めたら、子どもが生まれて育児休業をしたら、国からいくら給付金を受け取れるか知っていますか?

制度を利用すれば、資格勉強のために通っている学校の受講料に補助が出ることを知っていますか?

多くの人はなんとなく知っていても、詳細な額を正確に知っている人はごく少数だと思います。先ほど挙げたお金については、社労士試験を受ける過程ですべて学習します。

人生を豊かに過ごそうと思ったら、お金のことは避けて通れません。悪用は厳禁ですが、私たちが払ったお金からもらえる給付金。使える制度は使わないともったいないですよね。

転職、開業となると、引っ越しや事務所家賃などで大きな出費が発生します。家族がいれば自分だけが空腹を我慢すればいい、というわけにもいきません。

そんな時に、願望だけでお金の計算をしていたら自分も家族も苦しい思いをしてしまいます。社労士の資格と合わせて、これらの知識は人生のリアルな戦略立案にも有効です。

取っておしまいでは「社労士は意味ない」かもしれない

社労士という資格をちゃんと使えれば、人生の選択肢を広げることができます。取るメリットが大きく、価値のある資格だということはお分かりいただけたかと思います。

そうです。「使えば」意味のある資格なのです。どの資格についても共通することですが、資格は取った後にどう使うかが大事です。資格取得はゴールではありません。取ってからがスタートです。

社労士は人事、労務分野について高い専門知識を有しているという証明ですが、あくまでも「試験日時点」だということに注意しなければいけません。

インプットを怠ればどんどん忘れていきます。毎年のように行われる法改正も勉強しなければいけません。さぼっていると、あっという間に「ところどころ欠けていて、古くて実務では使えない」知識の持ち主になります。

私も現在、週1回2時間、連合会が主催するオンライン講座に参加し、大学の先生から労基法の基礎や最先端の学説などを学んでいます。また、地域の研修会にも積極的に参加して、自分の知識の維持と向上に努めています。

常に自分の存在を売ることも意識しなければいけません。SNSやリアルでの交流を増やして、仲間と情報交換をしながら、自分の強み・弱みを分析します。
私も地域の懇親会には頻繁に参加して、先輩社労士の皆さんと交流をしています。

周りと同じ「社労士」という資格に、自分にしか提供できない価値をどう付け足していくかを考えましょう。知識の研鑽と同じぐらい大切なことです。

おわりに。努力を続ければ「社労士は意味ない」って言われても気にならない

社労士という資格は使ってこそ意味がある。価値を発揮すると書いてきました。

私自身、今勤務している会社では社労士を生かした仕事はまったくしていません。「使えているのか?」と問われれば、答えはノーです。

では、取った意味がなかったのか?となると、それもノーです。
すでに書いたとおり、私も日々、研鑽をしています。知識の維持向上のためですが、それは手段であり、あくまでも目的は人生の選択肢を増やすことです。

いつでもチャレンジできるように常に準備をしています。それが転職なのか、副業開業なのか、独立なのか、今はまだ分かりません。ただ、どれでも選べるように研鑽をしています。

外にはそういった努力は見せていないので、周りから見たら「資格を取っただけ」の人かもしれません。「取っても意味なかったね」って思われているかもしれません。

資格を取って終わらせていない私には、仮に、周りからそう思われてもまったく気にならないです。

資格を取得してすぐに転職や開業をしなくても、目的をもって研鑽を続けている限り、周りの目は気になりません。

資格は取ってからが勝負。使ってこそ本当の価値を発揮するもの。あなたが強い意思をもっていれば「意味ないんじゃないかな?」と迷うこともありませんし、周りから何を言われても気になりません。

自分を信じてチャレンジしてください。挑戦を続けてください。あなたの挑戦を心から応援しています!

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